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桜高軽音楽部活動記録・いけないライブハウス!(4)  

カテゴリ:けいおん!

「まあまあ、せっかくだし、澪ちゃん。わぁ、いっぱいあるねぇ」

 唯がお菓子を物色し、紬はポットのお茶をカップに注ぐ。

「このお茶、何かふしぎな味するね」

「そーか?」

「どこの茶葉なんでしょう……」

「もう……みんなぁ……」
 まるで部室でのお茶会のように三人がくつろいでしまったのを、澪は不満げににらみつける。

 そこに、呉竹が入ってきた。

「どう、みんな、準備は?」

「あ、お菓子ごちそうさまでーす」

 律と唯が声をあわせてお礼を言う。

 呉竹は今日もスカジャンにデニム。帽子も同じだ。

「あ、今日のオーディションだけどさ。ちょっと予定変えて、常連の客をちょっと入れるから。より本番の雰囲気でやってくれる?」

「えっ、お客?」

 澪が固まる。

「オーナーとオレと、うちのスタッフだけじゃ、ちょっと寂しいからさ。常連客を入れて20人くらい? でも、本当にライブすることになったら、うち、200人くらいは入るよ。ぜんぜん少ないよ」

「20人くらいヘーキっす! そりゃあそーですよね、ガラガラの中で演奏しても、物足りないっつーか」

 律は客が入ると燃えるタイプだ。

「律……律……話がちがぅ……」

 小声で律に話しかける澪。

「大丈夫だよ、澪ちゃん。本当のライブってわけじゃないし」

「そうそう。聴いてくれる人がいた方が楽しいわ」

 唯も紬も、むしろ客がいた方が盛り上がるらしい。

「でさ、制服のままだとナンだから、衣装やアクセサリーも用意したから」

 呉竹は楽屋の隅に置かれた衣装ケースを手で示した。

「この部屋、きみたちだけだから、着替えに使ってよ。30分後、呼びにくるから、よろしくね」

 言いたいことを言うと呉竹は出て行った。

「衣装だってさぁ……どんなだろ?」

「わ、いっぱいある」

「可愛いのが多いみたいね」

 澪を除く三人は、さわ子の指導によりコスプレへの抵抗感をすっかりなくしている。かわいい衣装があれば率先して身につけてしまう。

 特に唯は。

「あ、わたしにコレにしようかな」

 唯が選んだのは、白のワンピース。胸元と裾にたっぷりと黒フリルがついたちょっと大人びたデザインだ。それに白と黒のストライプのロングタイツを合わせる。髪飾りは白い花をモチーフにした大きなリボン。

「じゃあ、あたしはコレだな」

む 律は黒のタイトなドレス。タイツも黒だ。髪にはモノトーンのストライプに黄色をあしらった花をつける。

「うーん……迷うけど、私はコレ」

 紬も、二人に合わせてモノトーンの衣装を選んだ。ただし、左肩を出したより大人っぽいデザイン。タイツは思い切って緑にして、同じ色のイヤリングをつけた。

「……わたしも、着なくちゃ、ダメ?」

 おずおずと訊く澪。当然とばかりにうなずく三人。そして、澪のための服選びが始まった。

「やっぱりこっちのミニがいーよー」

「そんなのっ……脚、ぜんぶ見えちゃう」

「いーじゃん、澪ちゃん、脚きれいなんだから」

「無理っ、ぜったい無理!」

「それより、こっちのスケスケのにしよーぜ。ほら、黒の下着も用意されてるし、かっこいいじゃん」

「律っ! ふざけないでよ」

「あら、でも、絶対似合うと思うわ」

「も、もぉ、紬まで!」

 とか、いろいろ。

 結局、四人ともトーンを合わせることにして、澪も黒のワンピースにした。フリルも黒だが、フェミニンなデザインだ。タイツはブルーで、おまけにシルクハットとステッキを持たされる。

「これ……なに?」

「演出上の小道具だろ? マジシャンみたいでかっこいいじゃん」

 ともかくも衣装が決まり、四人は着替えをはじめる。

「あ、でも、この衣装、下着がちょっと透けるかも……」

 白いブラとパンティだけになってから唯が言う。

「それ用に、黒い下着も用意されてるんだろ。借りちゃおうぜ」

 言いつつ、律はもうブラを物色している。澪を目をむいた。

「そんな……下着まで借りるなんて……っ」

       つづく 

 「けいおん!」同人誌

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