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ジャリン戦記 最終話 つづき 

カテゴリ:オリジナル小説

 いままでのあらすじ。

 あう。
 なんか六年くらいたってるらしいぞ。
 まあ、しょうがない。そういうこともあるさ。
 根性あるヤツはサイトでこれまでの話を確認しろや。「あのとき自分は……」なんて感慨にふけってもいいぞ。

 まあ、かいつまんで言うとだな……

 ザシューバという悪い魔法使いが、アムリアという100年間眠れない呪いをかけられた女の子をさらって、夢をみせようとたくらんだりする。なんでかというと、この女の子がみた夢はそれがどんなにデタラメなことでも現実になってしまうから。
 んなアホな。
 だが、それがドリーマーの力。
 というわけで、おれさまジャリンが夢見る美少女を悪い魔法使いから救うべく旅にでたわけだ。

 いろいろあって、悪い魔法使いが女の子を閉じ込めている塔までたどりついたのである!

 じゃあ、ま……つづきを始めるとするか。


 階段が尽きた。
 もう、まやかしはない。
 だが、まっとうな場所でもなかった。
 そこは夜で、空があった。たぶん、空間を魔法でいじってあるのだろう。
 ありえない大きさで月がでていた。
 雲が流れている。
 いや、月も動いているのか。
 早回しの夜空。星空も天盤の上で動かされているようだ。
 でも、終わらない。月は動き、相を変えていくのに、朝はこない。
 そこには夜しかないのだ。
 月と星空だけの閉じた場所だ。
 そして、その世界の中心には――ベッドがあった。
 天蓋のない――いや、あの「夜空」が天蓋なのだろう――寝台だ。
 だが、その寝台への接近を阻むように――あるいは導くように――黒衣の男が立っていた。そして、そのかたわらには刑台のような十字架があり――全裸のシータが張りつけられていた。
 のっけから挑戦的だな。シータに意識はない――ようだが。
 脚をおおきく広げるような刑台であり、股間も無残にさらされている。
 周辺に転がっている責め具からして、なにが行われたかは明らかだ。
 愛液の採集。
 実際、シータの膣には透明なチューブが差し込まれ、足元のガラスの容器に愛液を導くようにしつらえられている。
 おれは冷たい視線をザシューバとおぼしき人物に向けた。
 ほっそりした姿だった。フードが深いが顔が隠れるほどではない――が、見えるのは道化の面だけだ。狂言回しを気取っているのか。
「ようやく――か」
 きしるような声で言う。
 まったく。それはこっちのセリフだ。
「てめえが悪い魔法使いさんかい」
 おれは怒りをおさえつつ言った。
「おれの女が世話になったようだな」
「――このホムンクルスのことかね。非常に興味深い材料だ。ヴェスパーホムンクルスはおもしろいとは聞いていたがこれは予想以上だったな」
「シータに、なにをした」
「性感帯を刺激して、愛液を分泌させた。ドリーマーを発情させるために必要だったのでね――それにしてもこの人形は見事な出来だ。百やそこらの研究テーマがすぐに思い浮かぶ。きみ、譲ってくれんかね」
「だめだ。ローンがまだのこってるんでな」
「きみが買った価格の倍をだすが?」
「売った」
 というのは冗談だ。本気にするな。
「金じゃねーんだよ。そいつはおれのもんだ」
「ほう、それは残念だ。交渉決裂だな」
 そいつは――ザシューバと呼ぶしかねえだろうな――くぐもった笑いをたてるとシータの股間に手を伸ばし、チューブを引っ張った。
「ん……あ」
 シータの唇が開き、声がもれる。
 奥まで入っていたチューブがゆっくりと引き出されて来る。太い。シータのあそこの中に入っていたのは極太サイズの張型だったのだ。陰唇が広げられる。張型が透明だから、シータの内部までが見通せそうだ。
「う……あ」
 意識はないまま、シータの腰が前後に動く。まるでおれのモノをぶち込まれた時のような動きだ。
「やめろ!」
 おれは叫んでいた。
 ちゅぽん、と張型が抜ける。
 びくん、シータが身体を震わせる。
「シータ!」
 力を失った人形のように、シータは首をたれた。
 衰弱と凌辱――おれの精液を断った状態では最低限の魔力さえ宿らないのだろう。このままでは――壊れちまう。心も、体も。
 それが隙となった。
「ふ」
 ザシューバが仮面の下で笑った。
 おもむろに、細い腕を上げる。まるで糸で吊られているかのようなぎこちなさ。
 周囲の見えない壁が発光し、魔法文字が浮かび上がる。
 精緻な構造呪文。おそらく、ずっと以前から、この場所に仕込まれていた呪文だ。
 古代魔法に限りなく近いレベル――いや、目的が絞り込まれている分、さらに洗練されているといっていい。
 なるほど、ザシューバ――まともな道を歩んでいれば、どんな大魔導士になっていたことか。
 ドリーマーに魅入られさえしなければ――いや、それより先か。破滅の種がまかれたのは。
 見えない力がおれの動きを縛る。強力な呪縛の呪文だ。あらゆるものを操り人形にする力がある。この<場>ではおれさえその例外ではない。
 くそ。勝手に手足が動いて、寝台のほうへと向かいはじめる。刀を鞘ごと投げ捨て、衣服をかなぐりすてる。
 寝台のなかの眠れる――いや眠れぬ少女は、目を見開いていた。だが、なにも見えていないかのように天井を仰いでいた。
 アムリア。
 地下迷宮の肖像画と寸分たがわぬ姿だ。
 金髪が川のように流れ、寝台からこぼれ落ちている。長い。たぶん、背丈よりも。
 見開かれた瞳は夢見る憂いをたたえながら、充血する血管の一筋さえ見せない。
 金色の産毛が輝くような頬の稜線は、いかなる彫像家によっても再現不可能だろう。
 美貌という名の美貌。
 ドリーマーという能力がなくても、世界を混乱させるに十分な存在だ。
 だが、その完璧さに、わずかな乱れが感じられる。
 目尻が朱にそまり、呼吸が早い。
 そして白魚でさえ無粋に思える繊細な指が求めてうごめく部分は――
「なるほど、シータのアレ、投薬ずみってか」
 アムリアは瞬きもしないまま、自慰にふけっていた。
 一糸まとわぬ姿で、まばゆい肌をさらしつつ、手指で秘部をこねている。
 それでいて、表情は冷たいままだ。
 エッチというより、幻想的な光景。むしろ、悲痛さを感じさせる――
「犯せ……その女とまぐわい、悦楽が深い眠りに代わるまで――そして夢をみさせるのだ。この世の終わりの夢を」
 ザシューバが言う。それがねらいか。だが――
「おいおい、アムリアちゃんをイカせるのはいいとしてだ、夢を見せるってどういうことだ?」
「そのための仕掛はとうに用意してある。アムリアが絶頂に達すれば、その意識を縛る呪いは解ける。いままで禁じられていた眠りが一気に戻って来るのだ。その時、わが魔導が発動し、アムリアに見せるべき夢を流し込む――それですべてが終わるのだ」
 そのためにすべてを作ったのか、こいつは。この塔も、地下道も、盆地全体を使ったからくりも――
「そこまでやっといて、なんで自分で最後までやんねーんだよ」
 つか、アムリアがブスならともかく、超美少女だぜ? 美乳で、乳首も薄ピンクだぜ? 脚も長いし、下のおけけも金髪だし、おまんこもめちゃきれいだぜ?
 あ、いかん勃起してきたじゃねーか。
「女をイカせたきゃ、自分のチンポでやれや」
「――それができれば、している」
 乾いた返答だ。
「EDってやつか? 恥ずかしがることはないぞ、病院に行って相談しろ。そして、色っぽい女医さんにアソコにぎにぎしてもらってこい。一発で元気になるぞ」
 おれの親身なアドバイスをザシューバは黙殺し、そのかわりに張り型を取り上げた。
「アムリアを犯すのだ。さもなくば」
 シータのまんこに張型を再びうずめていく。シータはひくひくと反応しているが、それはまるで瀕死のもがきのようにさえ見える。
「おまえの人形を完全に犯し尽くす――そうすれば、どうなるか」
「わかったよ」
 おれは息をはいた。体さえまともに動けば――だが、この強力な魔法結界のなかでは無理だ。
「アムリアちゃんをイかせるから、シータにはそれ以上手をだすな」

                  つづく

ノボル先生…… 

カテゴリ:日記

 先週、「ゼロの使い魔」の作者であるヤマグチノボルさんが亡くなったそうです。

 ルイズという素晴らしいキャラクターを生み出してくださってありがとう。

 感謝しています。
 
 心よりご冥福をお祈りいたします。